信ずるものは救われる?

さまざまな患者さんと話していて感じることがある。
それは、
「先生を信じている患者さんほど治るのがはやい。」
ということ。
薬の実際の効果にプラセボ効果が足されるのかな?(^^)



最近はネットの発達などでいろいろな情報を簡単に手にいれることができるようになり、
自分でリスクを避けられるようになった。
これはとてもありがたいことだが、反面、ストレスもあると思う。
情報が多くなったことで
「もっといい医者がいるかもしれない」
「この治療法は間違っているように思える」
と疑心暗鬼になってしまうことも多々あるからだ。


でも実際、本当にダメな医者というのも存在するんだろうし、
そういう人に当たってしまったときやみくもに信じていても治らないだろうし・・


どちらにせよ、情報化社会にあってはもう
「先生様にまかせておけば大丈夫じゃ」
と純粋に信じることは難しくなっているのかもしれない。


特に精神科の患者さんは非常によく薬の勉強をしている方がいて、
薬マニアのようになっている方もいる。
でも、そういう方と、自分の症状にはうとくても担当医を信頼している患者さんでは、
明らかに後者のほうが精神的に安定しており、経過も順調なことが多い。
先生の腕や処方には差がないのに、不思議だ。


でも信じろと言われてもなかなか先生のこと信じ切れない・・
思ったような結果が出ないと先生のウデを疑ってしまい、
ネットで調べまくり、ますます不安定になる。
その気持ちもよくわかる。
情報化社会、いいのか悪いのか.....(^_^;)


ネットの情報は正しい情報だけではないことが、ますます混乱を招いている。
情報は集められても、自分にとってどれが正解かわからないからだ。
だいたい相反する情報が混ざっている。
結局、ネットは何かを教えてくれるわけではなく、判断はこちらに委ねられる。
的確な判断ができる人ならいいけど、わけわからなくなってくることも多い。
...ってこれはレストラン探す時のオレの話だが(^^)。



関係ないが、治療効果とか何かを離れても、個人的には素直な方はうらやましい。
くよくよ悩まないから、雰囲気がさっぱりと明るい。
いろいろなご苦労があるのに淡々と人生を受け止めている感じがいい!
オレもそうなりたい!
とひそかに師と仰ぐ患者さんが何人かいる。
大正生まれのおばあさんが多いな(^^)。