いろいろな人としゃべれるのが一番楽しい。
私にとって、薬剤師の仕事は何が楽しいか。
いくら考えても、意外なことにそれは、
「いろいろなタイプの人と話ができる」
というところだった。
私は人とのやりとりが苦手で(^▽^;)、ストレスになることも多い。
本当は一人でモノに向かうような仕事が向いていると思う。
もう山の中に一人で篭ってしまいたい!と思うことも多い(⌒▽⌒)。
それなのにやはり、仕事の中で一番楽しいのは、人と喋ることなのだ。
街の薬剤師は、患者さんと言う形でそれはもう、いろいろなタイプの方と出会う。
裕福な人から生活苦の人、楽観的な人から超神経質な人、職業もいろいろな人がいる。
いろいろな人生を歩んできた人たちがいる。
病気の話をきっかけに、何回かお話しするうちに、患者さんの性格や人生をじょじょに知っていく。
長く通っている患者さんだと、そのうち、病気で苦しい心のうちを話してくれたり、苦労の多い人生を話してくれたり、あるいは楽しく過ごすための人生のコツみたいなことを話してくれる患者さんもいる。
患者さんの人柄がとても好きになってしまって、その人たちが来局するのを心待ちにしたりする(⌒▽⌒)。
もちろん仕事を通してのつきあいなので、決して友達のように近い関係ではないけれど、尊敬できる患者さんと何人も出会えた。
私は内向的なので、薬剤師をしていなかったら一生話すこともなかった人たちと、話すことができる。いろいろな人の人生に触れることができる。
これはとても貴重なことだと思う。
本当に人間っていろいろだなあ、と思う。
街の薬剤師は、病院とは違い、「病人」に専門的に向き合う、ということはない。
もっと健康に近い人が来局することが多い。
一方で、難病を抱えていたり、癌だったりしながらも日常生活を送っているひとも来局する。
薬局は医療機関とお店屋さんの間みたいなもんだと思う。
患者さんと素でしゃべれる、なじみのお店屋さんとしての機能がある。
そういうところで、患者さんと親しくなる、病気以外のところの患者さんを知っていく、というのがとても楽しい。
薬剤師の本業とはぜんぜん関係ないところだけど😝。
そうそう、ついでに言うけど、私は門前薬局に勤めている。
在宅をたくさんやっている薬局にも、商店街にある薬局にも勤めたことがある。
けど、いちばん患者さんと薬や病気の話ができているのは、だんぜん今の薬局だ。
門前薬局はただ機械的に薬をだすだけだ、という厚生省の決めつけには違和感を感じる。
(まあ結局、決め手は話を聞くひまがあるかどうかにかかってるんだけど、そのひまがある薬局は、経営が苦しい(^▽^;)。)