ルコナック発売であせるクレナフィン(科研製薬)!

それにしても、こんなに爪水虫治療薬の需要があったとは!
と、おととしの9月にクレナフィンが発売されたとき思ったものじゃった( ̄∇ ̄)。
クレナフィンは1本16575円!(以下薬価。10割の値段)
一箱10本入りの包装のものしかないし、在庫も大変だった。

それまでの爪水虫の薬と言えば、
ラミシール外溶液(1本357円)、ルリコン液(1本549円)など、安いけれど
実際は爪の中には浸透しない為、爪表面を削って薄くしたり穴をあけたりしてから
処方されていた。

爪水虫専用の薬はクレナフィンのみ。
薬価がバカ高いのにもかかわらず、売れたらしい。
ウワサでは科研製薬社員のボーナス大幅アップだったとか( ̄∇ ̄)。


そんな独占状態にもついにピリオドが!
今年の4月、ルリコン液の濃度を5倍にして、
浸透力をあげたルコナック液(ポーラ、佐藤製薬併売)が発売されたのだ!
しかも薬価は1本9978円。
しかも薬局に親切な5本包装もあり!
どうする科研!




まず、さっそくクレナフィンも5本包装をつくったね( ̄∇ ̄)
やればできるじゃん!( ̄ ̄ ̄∇ ̄ ̄ ̄メ)
で、滅多に顔を見せないMRさんが、
「ルコナックよりクレナフィンのほうが効きます」
という資料をみせにきた。

クレナフィンは高すぎる!と怒る患者さんがしばしばいたけど
ルコナックは(高いけど)クレナフィンの3分の2くらいの値段だし、
成分は使用実績のあるルコナゾールだし、科研は結構危機感を感じているらしい。



でも臨床成績を見ると、たしかにクレナフィンのほうが効果が高い。
その分の値段とみるかどうか(^^)。



ルコナック<主要評価項目>
48週後の爪白癬治癒率(爪 甲混濁部の消失及び直接鏡検による皮膚糸状菌陰性)14.9%(29/194例)



クレナフィン<主要評価項目>
52 週目の完全治癒率17.8%(117/656 例)、日本人のみだと28.8%( 53/184 例)