爪白癬専用の外用薬登場!

今まで爪白癬に適応のある外用薬はなかった。
ラミシール液やルリコン液などの従来の外用薬は
爪を透過しない(爪のケラチンと結合してしまう)ため、
爪の表面の水虫だったらともかく、奥のほうの水虫には届かなかったのだ。
そのため奥のほうの水虫に外用薬を使う場合、爪を薄く削ったり、
孔をあけたりしていて大変そうだった。


そして内服薬は内用薬で


ラミシール重篤な肝障害が起こる場合がある。定期的な肝機能検査が必要。
イトリゾール…併用禁忌、注意の薬が多い。



などの点で、ややハードルが高く、高齢者や併用薬の多い患者さん、肝障害のある患者さんには
使いづらい薬なのだ。
「水虫の治療にそんな危なそうな薬飲みたくない」
という患者さんもけっこう多かった。


そんな爪白癬の患者さんに朗報!
塗るだけで奥の方の水虫にも効く
「クレナフィン外溶液」
ついに発売!
(メーカーの人ではありません)


他の外用薬と同じく1日1回使用。
新薬のため14日分が限度だが、クレナフィン1本で爪6枚分2週間の目安だそうだ。


薬価は1g1657.5円!3.56ml入ってるから1本5900.7 円!の10本包装。
消費税もかかるし、在庫が大変〜。



患者さんが治療する場合のコストはどうか。
他の治療薬と薬代の比較をしてみた。(保険3割とすると)


イトリゾール(パルス療法)
394.8円×42錠(7日分)×3クール×0.3=14923.3円

ラミシール(6ヵ月服用)
202.9円×30日×6ヶ月×0.3=10956.6円

クレナフィン(1年間)
5900.7円×12ヵ月×0.3=21243.5円

*足の爪の生え変わりは12ヵ月から18ヵ月かかるので、
片足に1年間塗布するものとして計算


クレナフィンの塗布期間や塗る爪の枚数にもよるけど、やっぱりちょっとお高いわね〜。


科研製薬クレナフィン爪外溶液10%発売のお知らせ

http://www.kaken.co.jp/medical/bluedi/clenafin_20140908.pdf



皮膚真菌症診断・治療ガイドライン

http://www.dermatol.or.jp/upfile/1372913553_3.pdf