プラセボの力は思ったよりすごい。

急に発売中止になる薬というのがときどきある。
少し前に突然回収されたのが「アクディーム」「レフトーゼ」「ノイチーム」
つまり塩化リゾチーム製剤。

特に副作用があったわけでも、製剤の材料に問題があったわけでもない。
理由は
「効果が確認できなかった」

えー、今更?何十年も使われてきた薬じゃないの?( ̄∇ ̄)

こういうことは、昔発売された薬に時々ある。

効果あるから発売されたんじゃないの?
と思うが、実は昔は対照群を作らず効果のみ評価するという試験方法だったので、
再評価の際、プラセボ(偽薬)群を作って試験をしたら差がなかった
ということだ。


プラセボの効果と言うのは本当にあなどれない。
メーカーさんの勉強会に初めてでた時に感心したのは、
メーカーさんが奨めてくる新薬の効果の高さではなく、
比較されるプラセボ群の効果の高さだった。


素人考えでは効果ありはプラセボ3%、新薬40%くらいの差かと思っていたが、
実際のところプラセボ20%、新薬35%くらいの差しかなかった ( ゚д゚)!
薬を飲んだ、と思っただけでよくなってしまうひともけっこういるのだ。
(その薬は精神系の薬だったと思う)


だから、どう考えてもインチキくさい健康食品は後を絶たず、
それが効いた、という人も後を絶たないんだろう。


特に睡眠薬とか不定愁訴のような症状は、うまく信じてくれれば、
薬が入ってなくても症状が消える確率は高いかもしれない。
薬の入っていない薬?が効けば、それは副作用ゼロの最高の薬になると思う。
倫理的には問題あるけど、患者さんの健康にとってはその方がいいのかもしれない。
(^―^)

そういえば市販薬のほうは相変わらず「塩化リゾチーム配合」風邪薬は多いが
他の成分に効き目があるから発売を続けてもいいのかな。
それとも市販品は基準がゆるいのか。