クロマイPとクロマイNの違いは?

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クロマイの違い。

 


患者さんと話していたら、

「胸のあたりに湿疹ができてかゆいといったら、ドラッグストアでクロマイNという軟膏をすすめられた」

と言う。

クロマイN?Pじゃなくて?

でもそもそも、クロマイ-Pが普通の湿疹に処方されるのはほとんど見たことがない。

私のクロマイのイメージは「やけどか傷に出される薬」(⌒▽⌒)。

またドラッグストアのちょっと名前が違うと中身が違うシリーズか!

と思って調べてみた。

 

ありましたよ、クロマイシリーズ。ドラッグストアで売られているのは2種類。

①クロマイP軟膏AS②クロマイN軟膏

 

①のクロマイP軟膏ASは医療用のクロマイPと同じ主成分で同じ量が入っている。

(1g中、クロラムフェニコール200mg、フラジオマイシン5mg、プレドニゾロン3mg)

 

②は主成分からプレドニゾロンが抜けて、代わりにナイスタチン10万単位/gが入っている。

 

クロラムフェニコール、フラジオマイシンは抗生物質

プレドニゾロンステロイド

ナイスタチンは抗真菌剤。

 

用法は②はとびひ、めんちょう、毛のう炎

①はそれに加えて、かゆみ、炎症が強い症状、虫刺されなど、プレドニゾロンの効果がきたいされるもの。

 

ナイスタチンという抗真菌剤は知らなかったが、医薬品では去年までは内服薬で存在していたようだ。

しかし‥効能には真菌が原因といわれる、脂漏性皮膚炎が書かれていない。

うーむ。

 

皮膚科では湿疹の原因が毛嚢炎ならダラシン(抗生物質)、脂漏性皮膚炎ならニゾラール(抗真菌剤)が処方されることが多い。炎症が強ければそれにステロイドが足されることもある。

 

ドラッグストアの薬と医薬品は使い方が結構違うんだな〜。